濃藍 おだか

濃藍は「こいあい」と読む。
恋愛とかけた造語と思ってる人もいるけど
（メンバーすら最近までそうだった）
れっきとした色の名前。
（もちろん恋愛ともかけている）

濃藍は青に染まる白の中でも結構後の方に出来た曲だった。
すごいいいメロディの曲ができたな～！！
という手応えがあった。
けど結構アレンジは揉んだ気がする。
特にど頭と間奏。
スタジオでいろんなバンドのいろんな曲をみんなで聴いて
なんかこう、ドカンと入れるアレンジはないものか…と
みんなでかなり悩んだ記憶。
間奏に一瞬出てくるベースソロも
最初悟が考えてきたやつはもっと激しめで
その後のダーンダーンダーン！！って展開へのブリッジにしたかったので
ちょっと違うな～と思っちゃって
そこはもっと抑えた感じで
でもフックになるような感じで
と、またもや無理難題を押し付けたら
悟は相当悩んでいたけど
素晴らしいフレーズを編み出してきてくれた。
複弦を使って、柔らかいながらも緊張感があり
かつその後の爆発力へのしっかりとしたブリッジの役割を果たしてる。
たった2小節だけどあのベースソロがかなりキモになってる。

サビのコード進行も実はかなり凝ってて
なかなか耳コピするのは難しいかもしれない。
ひとつのサビで同じコード進行を繰り返しているようで
実は全部違うコード進行になってるのだ。
Am→F→G→C→B/G
Am→F→Gsus4→G→Esus4→E
Am→F→G→E→G#dim
Am→F→Gsus4→G→Gasdd9→G
ていう。
でもこれめちゃくちゃ綺麗な響きなので是非弾いてみてほしい。
で、さらに落ちサビの

解りあいたいのに　解りあいたいから
一人よりもっと独りになる

のところは
さらにちょっと変化してて
Am→F→G→E→G#dim
Am→D7/F#→Gsus4→G→Esus4→E
になってて
この後半のD7/F#がたいそうキモになっている（と思っている）
このD7/F#がただのFかどうかで随分エモみが変わってくる。
お気に入りの部分です。

歌詞は、まあ男女のあれこれなんですが
一番は女性目線
二番は男性目線
間奏後からは俯瞰の目線
で歌詞を書いてるんだけど
最初はハッピーエンドにしてたんだけど
ボビーにめっちゃバカにされて
これただの痴話喧嘩の歌じゃんみたいに言われて
んーじゃあ荒んだまんま終わらせよう
って書き直したら途端に生々しくなった。

この歌詞の一番のテーマは
「他人よりも遠い」
って言葉に尽きるんだけど
この言葉は俺のバイブル「海がきこえる」の中に出てくる言葉で。
（厳密には続編の海がきこえるⅡアイがあるから、に出てくる）
他人よりも遠い
なんて寂しい言葉だろう。
だけどなんだか胸に刺さった。
近しい存在だからこそ感じてしまう決定的な距離ってのはある。

濃藍はそういう歌詞だからか
女の人からの人気が高い曲なように思う。
定番曲、というほどでもないけど
全然やらないというわけでもない。
最近あんまりやってないかな？
ツアーでやるとしたら
レア曲コーナーなんだろうか。