LUNKHEAD曲解説ブログ,  V0X e.p

空知ラヌ雨

空知ラヌ雨は…曲が出来た時の記憶があんまりない…
ただ、めっちゃよくできたいい曲だと思う。
なんでAT0Mの時にボツになったのかわからん。
イントロからめっちゃ素敵やん。
Aメロの激しい感じも目新しい。
(それはV0Xのアレンジの時にそうなったんかもしれんけど)
サビのコード進行も綺麗で凄い好き。
F→G→Em→E→G#dim→Am→G ×2
からの
瑠璃色の通り雨の中で、のところ
F→Gsus4→G→Esus4→E→Aadd9→Asus4→A
これは、実は誰もわからなかったと思うけど
スピッツの冷たい頬のサビの最後
時のシャワーの中で
のところからインスパイアされてて
(コード進行自体は全然違うんだけど聴き比べるとなんとなく、
ああなるほどねって雰囲気は伝わると思う)

この最後のF→Gsus4→G→Esus4→E→Aadd9→Asus4→A
が、この曲をとてもドラマチックにしている。
このGsus4→G→Esus4→Eっていうコード進行が
トップノート(一番上の音)が
ドシラソ#って階段になってて
これがドラマチックなのよね。
濃藍でも使っている。

あとやっぱりギターソロが素晴らしいと思う。
昔、山下君は上京してからしばらくギター教室に通ってた話を前に書いた気がするけど
そのギターの先生が確かジャズの人だったせいで
山下君はすっかりスケールの鬼と化していた。
空知ラヌ雨のギターソロはまさにスケールの鬼の狂気に満ち溢れている。
しかもめっちゃ速い。弾きまくっている。
なんか…嫌なことがあったのかな…?と心配になるくらい弾きまくっている。
このギターソロだけで白飯が3杯くらい食べられそうだ。
このギターソロを完全に耳コピできたら大したものだと思う。
(誰か、YouTubeでLUNKHEADの空知ラヌ雨弾いてみたって上げてくれないかな??)

歌詞は、
歌詞は完全に妄想です。。
なんか、こういうの憧れるーみたいな。
いろいろビミョーな関係の男女が
突然の雨に濡れながら
本音を隠したまま
ひゃーー!!みたいな
で、誰もいないバス停とかで雨宿りして
凄い雨だねー!なんて笑いあっちゃって
で、お互いハッとして黙りあっちゃって
彼女の方は濡れて冷えて震えてて
彼氏の方がそれに気づいてそっと肩を抱き寄せる、みたいな
B級青春映画のワンシーンみたいな。
ひどい妄想だ。。

この曲もやっぱり女性人気が高いように思う。
ちょっとエッチだし。

だからあんまり盛り上がらなくてこれもライブであんまりやらなくなってしまった。
最近はそんなことないけど
当時はやっぱりわかりやすいレスポンスが欲しかったのだと思う。
思ってたより盛り上らんねえ
じゃあやらんでええかー
みたいな。

空知らぬ雨って言葉は
雨の表現ではなく、涙を表す言葉なんですね。
空の知らないところで降る雨=涙
っていう
とても綺麗な言葉だなと思う。
どこで見つけてきたんだろう…
タイトルに悩んでいて
当時初台のNoahってスタジオをいつも使っていて
練習前に早めに集まって初台のオペラシティの喫茶店でミーティングしてて。
そこで空知らぬ雨ってタイトルどうかな?とプレゼンした記憶。

雨に隠してわからないように あの時本当は泣いていた?

っていうところが青春感をビリビリ感じて
個人的には好きです。この感じ。

夜を洗うようなさらさらとした雨の音を聞きながら彼氏の方が回想する
という歌詞なんだけど
この二人は今はもう一緒にいないのかなあ。いないんだろうなあ。

(Vo.G.小高芳太朗)