AT0M,  LUNKHEAD曲解説ブログ

スモールワールド(MV編)

スモールワールドといえば
やっぱりMVのことを書き残しておかないとな。

ビクター時代は
MVはビクターの映像部門の三代さんがプロデューサーで
曲に合わせてディレクター(監督)を探してきてくれてたっていう話は
カナリアボックスの時にしただろうか、どうだろうか。

で、スモールワールドがAT0Mのリード曲に決まって
ある日、俺らはビクターの会議室に呼ばれた。
そこで三代さんに言われた。
「今回は踊ってもらうから」
は?
「演奏シーンとか一切ないから」
え?

いやいやいや、俺ら踊れるわけないじゃないですか。
めちゃくちゃちゃんとダンスやってる人たちの後に
俺らが踊ったりしたら面白くなっちゃいますよ。。

「うまいか下手かじゃない
できない素人が一生懸命にやってるところに感動するんだよ!」
え…ええー…

そこから、プロの振付師さんを呼んで
俺らでも踊れる振り付けを考えてもらい
3回レッスンを受けた。

ちゃんとダンスやってる人たちの画を撮る日は
俺らライブだったので立ち会えずで
俺らは次の日に撮った。
本当はカラッと晴れてくれてるとよかったんだけど…
あいにくの曇り…
で、踊りました。
めちゃくちゃ踊りました。
よく見ると地面がぬかるんでて
俺滑ってる瞬間があります。

結果
すごい面白いMVができました。

俺らが踊ってるところ以外はめちゃくちゃいいんだけど
ほんとにすごくいいんだけど
俺らのせいで完全にただの面白いMVになってしまった。
クソッ…やっぱ面白くなっちゃったじゃないか…

で、話に続きがあって
この年、2009年、渋谷公会堂でワンマンをしたんだけど
そこでこの踊ってくれた子達を呼びたい、と
ボビーが言い出した。
スモールワールドでこの子達と共演したら感動的じゃない?と。
俺は…嫌だった…。
そういうんじゃなくない??
せっかくの渋公なのに…チャラチャラしたくない…
でもボビーは言い出したら聞かないので
そういうことになってしまった。
悟は、ノリノリだった。
で、当日
MVの中では高校時代の制服を着てもらったりしてたけど
結構みんな20歳前後で
バッキバキにダンスをやっている人たちだったので
衣装もメイクもめちゃくちゃ派手!!
MVだと制服のおかげで青春感がすごいんだけど
めちゃくちゃ気合を入れてきてくれたのがアダになって
なんていうか、もうギャルギャルしくて
本番はもう前だけを見て歌った。
悟は、ノリノリで絡んでいた。

ボビーは、というと
思っていたのと違ったらしく(MVの青春感が欲しかったらしい)
せっかく映像も撮っていたのに
これは記録に残してはいけない、と言い出して
その後リリースされたライブDVD&CDのDVDにはスモールワールドは収録されなかった。
CDのほうだけ。
ふざけんな!!誰のせいやねん!!

なんでか知らないけど
珍しく今もユーチューブで見れるビクター時代の曲なんです。
なんでなんだろ??

久しぶりに見たけど
いやマジで俺らの踊りがクソすぎて苦笑いしてしまう。
真剣に踊ってる顔がほんまにアホすぎるし
それぞれのソロカットの時の悟のTシャツの文字、FEAR(恐れ)だし(ナンデヤネン)
最後悟の尻で終わるし
人差し指を上に突き上げてって言われたそれぞれのソロカットで
俺だけ無意識にキツネになっとるし
山下くん常にワンテンポ遅いし
いろいろ突っ込みどころが多すぎて参る。

(Vo.G.小高芳太朗)