LUNKHEAD曲解説ブログ,  シングル,  素晴らしい世界

青春の影

ものすごく久々に聴いた…
久々に聴いたらエモいな~
いいね~
いいもんだね~
キーがそこそこ高い…

これもまたボビーが
カップリング、カバー曲にしない?
とアイデアを出してきて
俺が元々チューリップが好きってこともあって
青春の影どうかな?と言ってきて。
青春の影ぇ〜?
素晴らしい世界との食い合わせどうなのよ…?
と思ったけども
青春の影…やっていいの…?
やってみたい…
が勝ってしまった。

これちゃんと財津さんの許可ももらったんです。

で、アレンジしていく際、結構みんなで悩んだ。
曲はもう完璧な名曲なので
そこにどうやってLUNKHEADらしさを盛り込んでいくか?っていう
すごくいろいろやってみた気がする。
で、なんか、龍かな?
LUNKHEADらしいエモさを出すなら小高のアカペラ始まりがいいんじゃないかと
そんな話になって
あとは山下君の泣きのギターソロも必要だろうと。
メジャーCスケールにちょいちょいCのペンタトニックをかましてくるギターソロ
これは同主調と呼ばれるものだけど
全編これで弾くと野暮ったくなるけど
ちょっとCペンタ(要はCマイナースケール)を盛り込むと
すごいブルージーでカッコよくなる。
(俺はこれをバンプオブチキンのLAMPのギターソロで学んだ)
やたらとキメも必要だろうと
(多分素晴らしい世界と同時に制作してたので全員頭がキメキメモードになってたんだと思う。)
ベースは…結構シンプルだな。。
素晴らしい世界でやらかした分控えたのかな。。
それでもここぞというところに挟んでくるフレーズがとても秀逸で
さすが合田悟。
いつもこのくらいでいいのよ?と思うけど
LUNKHEADの曲でこの程度だと最早俺が満足できる気がしない。

アウトロのコード進行もよりドラマチックになるように変えて
ここでも山下君祭りが開催されてるんだけど
3:20あたりからのメランコリックなフレーズがとても良い。

歌詞の解釈で別れる人がいて
失恋ソングだという人もいるけど
俺はこの曲はどう考えても結婚ソングだと思う。

付き合いたての頃ってとっても甘ったるくて
何やっても一緒にいれば幸せで
世の中はバラ色で
でも結婚するってことは
お花畑じゃいられない。
しんどいことも腹立つこともあって
付き合いたての頃は気にならなかったところが嫌になったりもするかもしれない。
たくさん苦労もあるだろうし
大変なことも起こるだろう。
それでもお姫様王子様からただの女と男になって
一緒に生きて行く覚悟を決める。
そういう歌だと思うんだよなあ。
それが

恋の喜びは愛の厳しさへの架け橋に過ぎない

って歌詞の意味だと思うんだよな。

自分の大きな夢を追うことが今までの僕の仕事だったけど
君を幸せにするそれこそがこれからの僕の生きるしるし

とかもう完全にそういう歌詞だと思うんだけど。
もしかしたらこの主人公は
ヒモ状態でうだつのあがらないバンドをやってるクズバンドマンで
結婚を機にバンドをやめてちゃんと就職したのかもしれない。

今日から君はただの女
今日から僕はただの男

ってつまり、腹をくくった覚悟の言葉だと思うんです。
ただ、こんな表現、普通思いつかない…
しかもその一番すごいなと思う表現を最後に持ってくる
天才ってすごいなあ…と脱帽するしかないですなあ。。
この曲のタイトルを
青春の影
と題してしまうところも。

(Vo.G.小高芳太朗)