FORCE,  LUNKHEAD曲解説ブログ,  アルバム

ギグル

すっかりサボってしまってました…
さあ書くぞ!!
ギグル、ギグルはもうほんと
今の俺らのために作られたような曲だと思う。
ていうか、戦場も共犯も
果てしなく白に近づきたい青も何も怖くなどなかったも
ずっとそんな曲ばかり作ってきたんだなあ。
昔はそんなに盛り上がらなかった気がする。
なのでそんなにやらなくなっていった。
いつからかなあ?
あれ?こんな盛り上がる曲だったっけ?って
(プリズムといいすべてといい、そんな話ばかりですが…)
後追いで火が着くタイプの曲でした。ギグル。
やっぱり歌詞がエモいなあ。
ダサくて泥臭くて
THIS IS 小高芳太朗っていうか。

それでREACTで再録したらますます盛り上がるようになった。

ギグルって2分半しかなくて、あっという間に終わってしまう。
2番もつけようかって話にもなったけど
それだとこの疾走感と焦燥感が鈍るんじゃないかと思って
敢えてイントロ、1番、間奏、ラスサビ、アウトロなし!っていう構成にした。
この頭から最後まで息継ぎ無しで走りきる感じが好き。

たまに、曲の長さ=作る労力って考える
短い曲は手を抜いてるって文句言う
超絶脳ミソお花畑な人がいるけど
それで言ったら俳句とかめちゃくちゃ手抜きになってしまうやん。
17文字しかないのよ?
逆よ
たった17文字でどれだけ景色や物語や心情を描けるかが凄みなんじゃん。
歌詞も、文字数が減れば減るほど
制限が増えて
その中でどうやって物語を描いていけるかの方が難しい。
曲も短い時間の中でどれだけ展開を作れるかが難しいけど楽しい。
螺旋なんてイントロ、ABサビ、リイントロ、ABサビ、ベースソロ、ギターソロ、ラスサビ、アウトロ
こんだけ盛りだくさんで3分だし。
短いからってだけで手を抜いてるって思う人って
フランス料理のコースでものすごい手の込んだ料理が出てきても
味わいもせずに、どれだけ手が込んで作られてるのか想像もできずに
こんな量が少ないなんて手を抜いてるって文句言ってるようなものだと思う。

話が逸れてしまった…
ギグルの話だ。
頭から最後まで走りきる中で、ちょっとだけフックを作りたくて
間奏を変拍子にしたんだけど
最初もっとヘンテコな拍子にしようとしてたら
ディレクターのナベさんに止められた。
当時はパワーポップ全盛期で、とにかくシンプルで元気で分かりやすい音楽が流行ってたから
そういうのは難しすぎて伝わらない、と言われたのだった。
で、最終的に5拍子と4拍子が交互にくる、
リフを崩したフレーズもスケールがちょっと危ない不穏なところに行くっていう
いいバランスに落ち着いたんだけど
その後時代は変わって
9mmとかピープルとかラッドウィンプスとか
もっとヘンテコなことしまくるバンドがめっちゃ流行って
流行って面白いなあと思った。
もちろん、9mmもピープルもラッドも
バンドや曲が素晴らしいのは大前提で
それがちゃんと伝わるのがいいなあと。
俺らももうちょっと売れたかった。

あと、短くて盛り上がる曲があると
出演時間の短いイベントとかだと
めっちゃ重宝するんすよ。
25分とかだと、5曲だと押すか…4曲か…みたいな時に
ギグルがあると、5曲いける!っていう。

ほんと、時間が経てば経つほど鮮度が上がってきてる不思議な曲です。

(Vo.G.小高芳太朗)