LUNKHEAD曲解説ブログ,  きらりいろ,  シングル

優暮

やさぐれ、と読みます。
当て字です。ゆうぐれではありません。
字面だとめちゃくちゃ優しい感じがするのに
やさぐれ。
ちょっとキラキラネームかな〜
頭のコードバッキングから作って
あっという間に曲ができてしまった。
頭のコードバッキング、これも
ナンバーガールのI don’t know臭するな…

ギターソロ前の山下君以外の3人が一小節ずつソロっていうほどでもないところ
俺と悟はハーモニクス奏法というやつをやっている。
ギターの弦が振動する時
音の波形のように弦自身も波波に揺れていて
その山でも谷でもないところをミュートしながらピッキングし、ピッキングと同時に左手のミュートしてる指を離すと
原音だけがミュートされ
ハーモニクス音(倍音)だけがなる。
そのポイントが
5、7、12フレットで(厳密にはもっとある)
すごい人だとこのハーモニクス音だけでフレーズ弾いちゃったりする(ロストのみっちゃんとか)
ディストーションで歪ませてると結構ハーモニクス音出やすいんだけど(指を離すのが早いと原音が鳴ってしまうし、遅いと倍音もミュートされてしまって音が小さくなる。けど、ディストーションで歪ませてるとコンプレッサー効果でゲインが底上げされるので小さな倍音も大きく聴かせられるというわけです)それでフレーズ弾くとなると
とっても難しいし
使えるフレットと音数が限られてくるので頭がこんがらがってくる。
で、優暮は、単に複弦でポローンとハーモニクス音を一発出しているだけなので
ぶっちゃけ誰でもできる。
ギター弾けない人でもできる。
けど
ジャジャジャジャジャジャジャジャ!
ポローン…
と、激しいところから2拍でポツネンとした綺麗なハーモニクス音を出すのはちょっとせわしなくてめんどくさい。
なので間奏が近づくとちょっと緊張する。

間奏あけの
それでも目に映ってる人々みんな誰もが
のところ
ライブ中、ほんとは目に映ってるみんなを見渡しながら歌いたいんだけど
あそこ、ハーフミュートのダウンピッキングで俺バッキング弾いてるので
なかなか見渡せないのよね…
山下君に弾いてもらえたらいいけど
山下君も直前まで鬼のギターソロ弾いてるから無理なのよね…

歌詞は
なんか別の曲の歌詞を書いてて
3時間机に向かってても1文字も書けなくて
俺はクソや…この世でもっとも価値のない人間や…とやさぐれてしまって
そして30分で書けてしまった。
行き詰まってたほうの曲の歌詞がその後どうなったか…覚えてないけどまあそのうち書けたんだろうな。
歌詞を書くのは本当に孤独でしんどい作業だけど(俺は)
たまにこういうボーナス的な曲ができる。
だけどきらりいろのカップリングにしてしまったせいで当時認知度が低く
ライブでやってもそんなに盛り上がらないので
あんまりライブでやらなくなり
ボビーのお決まりの
なんでこの曲をカップリングにしてしまったんだー!!
が出た。
だけどREACTで再録されたことで
結構認知されて盛り上がるようになった。
ボビーが優暮入れて欲しいって言ってたんだよな確か。
優暮好きすぎる人がたまにいるので
割と未だにライブでやってる。
あと、意外に
桜井さんが優暮好きなんだよなー。

(Vo.G.小高芳太朗)