ENTRANCE 〜BEST OF LUNKHEAD age18-27〜,  LUNKHEAD曲解説ブログ,  アルバム,  プルケリマ

インディゴ

プルケリマの曲作り合宿中にできた曲。
当時、曲にそれぞれ、ふざけた仮タイトルをつけていたんだけど
インディゴの仮タイトルはその名も
トウカイテイオー
だった。
大本命、ってことで…
なんだけど、リード曲にするにはなんとなく決め手に欠けて
二番手になってしまった。
したらばどっこい
気づけば、ツアーでも未だに多分いちばんよく演奏するぐらい
めちゃくちゃテッパンの曲に成長した。
トウカイテイオーの名は伊達じゃなかった…
どのくらいテッパンか、というと
頭のサビ前に俺が息を吸っただけで
みんなインディゴが始まるってわかって
拳が上がる、って言われるくらい。

あと、昔、新宿ロフトでワンマンの時に
酸欠かなんかでぶっ倒れた最前のお客さんがいて、グッタリしてしまって運ばれて
いちばん後ろの壁のところで横にして休ませていたら
インディゴが始まった途端に
ピョーン!!と跳ね起きて再び最前に戻っていった
って話を直球スタッフIから聞いたことがある。

あとインディゴは、間奏のギターソロのところで
主役の山下君そっちのけで
俺と悟でラブってる率がなぜか高い。

インディゴの良いところは
歌詞に意味がないところだと思う。
明るいことを歌ってるわけでもないし
ひたすら事象を並べてるだけなんだけど
それがすごく綺麗に描けたと思っていて。

世界中の青を集めて重ねたみたいな宵の空
って、すごい綺麗な表現だな〜と自画自賛するんだけどそのおかげで
途切れたいつかの夢や 諦め続けた色々や
それを繕う言い訳を 重ねたみたいな夜の闇
のどっぷり寂しい感じがなおさら鮮やかになる。

名残惜しそうに漂う幻みたいな白い月
おとぎの国のような街夢から覚めるにはまだ早い
ってところも
自分としてはパ〜とその風景が広がって
寂しくて綺麗で好きだなあ。
こういう詞を書く時はいつも
笹倉鉄平さんの絵画を思い返す。
中学の頃、新居浜のグランフジ(ショッピングモール的なデカいスーパー)で
リトグラフの展示即売会があって
明るくて楽しくて幸せな景色を
暗くて寂しい場所から独りで眺めているような画風に一目惚れした。
こういう表現を俺もしたいと思った。
笹倉鉄平さん
いちばん、というか
ぶっちぎりで最も好きな画家です。

絵を描くみたいに言葉で景色を描きたい
ということをいつも意識している。
インディゴはそれがとてもうまくいった。

そして、気づいてる人も多いと思うけど
くしゃみをしたのは…
谷川俊太郎さんのアレからです…はい…

タイトルは
歌詞を読んだ後で壮が考えた。
インディゴ
冴えないタイトルやな〜と思ったけど
冴えた。
バツグンに冴えた。結果。

(Vo.G.小高芳太朗)