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クローバー

クローバーはここだけの話
あれだ
あの、あれよ
あれがあれで
えーと
その
当時ね、エルレガーデンが
Missingでブレイクして
Missingいい曲だなあ
Missingみたいな曲作りたいなあと思って
そんで作ったのがクローバーってわけ。
全然違うけど。
でもそうやって聴くとサビ、実はすごい似てる…
サビはね…
でもAメロもとても気に入っていて
よいメロディだな〜と思っている。

そしてやっぱり、クローバーは歌詞なんだよな。
東京、に限らないけど
一生陽の当たらない場所のアスファルトの隙間に咲いちゃった花
なんでそこに咲いちゃったのよって
そんな花がなんだかとても愛しい。
やなせたかしさんの
人間なんてさびしいね
っていう詩集があるんだけど
(この詩集は、俺の歌詞が好きと言ってくれる人には絶対にズバズバ刺さるのでオススメです。
暗いけど。
タイトルからしてもう…
下北沢のDORAMAで見つけてジャケ買いしたんだけど、出会えて本当に良かった作品のひとつ)
その詩集の中に
日陰の花がかわいそうで日向に植え替えてあげたらすぐ枯れてしまったっていう内容の詩があって。
やなせたかしさんの詩は
ナイフをゆっくりとゆっくりと心臓に突き立てられているような
重苦しいなんともやりきれないさびしさがある。
日陰の花
日陰でしか生きられなかった花
そんな日陰の花に救われて欲しかった。

歌詞って、メロディの制約があるので
なんでもかんでも言えるわけではない
字数も制限があるし
言葉の持つメロディをなるべく崩したくないから
本当に大変。
なんだけど
だからこそ苦肉の策で出した言葉が
普通だったら絶対に出てこなかった
思いもかけない表現になったりする。
そしてクローバーは
とても綺麗な表現ができたから
とても気に入っている。

サビの
ララパッテルポルク パッテルポルク
ララパッテルポルコ パッテルク
ってところ
これは、風の歌なんです。
日陰の花が耳を澄ましてる風の歌。
本当は英語で歌詞を書きたかった。
ただ壊滅的に俺は英語がダメだった。
LUNKHEADは日本語を大切にしている、と
よく言われるけど
違います。
俺が英語ダメなだけです…
なので、勝手に風語を作ってしまった。
だから実は
ララパッテルポルク パッテルポルク
ララパッテルポルコ パッテルク
ってちゃんと意味があって
これ、どこかで話したことあるのかな?
風は世界中を旅していろんな景色を見てきて
その話を聞くのが日陰の花は好きだったんだけど、でも風が
「君もいつか
たくさんの綿毛になって風に乗り
世界中を旅して
ものすごい景色を見るんだよ」
って日陰の花に歌うのです。
それが
ララパッテルポルク パッテルポルク
ララパッテルポルコ パッテルク
なのです。実は。

だからこれ、クローバーっていうより
タンポポの歌なのよね…
タイトルをみんなで考えてる時に
クローバーって響きがいいじゃん?てなって
クローバーになったんだけど。

で、その風語の意味を山下君に話したら
当時藤子F不二雄先生の短編集にハマってた山下君はその中のどれかの話にリンクしたらしく
宇宙を感じる…と話していた。

そういえば
5月12日の猪突猛進のみかん祭の
リクエスト企画
クローバーが途中ずっと1位で
てっきり10位以内には入ってると思ってた。
こないだ、セットリストを考えるために投票結果をちゃんと見たら…
おやあ……?
まあ…でもガレージでもやったし
またやると…思う…よ…

(Vo.G.小高芳太朗)