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恋をしている

恋をしているは自分の中ではめちゃくちゃ攻めた曲だった。

カナリアボックスであれだけLUNKHEAD変わっちゃったと言われて
その後でアルバムの1曲目が恋をしているって…
LUNKHEADどうしたの!??
って思われるんじゃないか
いや、実際思われた。
だけど
恋をしているって
チャラい歌詞でしょうか?
俺はまったくそう思わない。
むしろものすごい命懸けなことだと思うんだけど
恋をするって。
実はこれ、漫画の最終兵器彼女をテーマに歌詞を書いてるんです。
最終兵器彼女、めちゃくちゃ好きで全巻持ってて
壮絶なファンタジーだけど
ファンタジーなのにファンタジーじゃない
心理描写が凄まじくリアルでありふれた日常で
理不尽で残酷で無慈悲で
でも恋をすることは、そんなこの世界の誰にも止めることはできないんだ
それって何よりも強いことなんじゃないだろうか。
恋をすることって
人間に与えられたいちばん強い力なんじゃないだろうか。
醜くて汚くてでも、いちばん強い力なんじゃないか。
ので、最終兵器彼女を持ってる人は
それと重ねて聴いてみると面白いかもしれない。
で、リリース当時は
LUNKHEAD変わったと散々言われたけど
いつからか、なんかやたら評判がよくなって
曲投票とかがあると必ず上位に食い込むようになってきた。
なんかそれがむしろ腹立って逆にやらなかったりしたけど
やっぱりいい曲ですなあ。
まず曲がめちゃくちゃいいなあ。
恋をしているは
リフができなかったので
リフは山下君に頼んだ。
レコーディング当日、
山下君は朝までリフを考えていて
そして寝坊し、
盛大に遅刻した。
さらに肝心のリフは何も思いついてなかった。
山下君は自己嫌悪に陥り
ブースの中で椅子に座ってうなだれながら
ブツブツと
「俺はウンコだ…俺をウンコと呼んでくれ…」
と呟き続け
それがトークバックに乗ってコンソールルームに響いていた。
(そして行き当たりばったりでなんとかあのリフを弾いた。意外に評判がよかった。)

(Vo.G.小高芳太朗)