LUNKHEAD曲解説ブログ,  アルバム,  プルケリマ

僕らのうた

LUNKHEAD史上初の
シンガロングする曲ができてしまった。
できてしまったっていうのもアレだけど
デビューした頃は本当にシャイなお客さんが多くて
手を組んでじっと見守るようにライブを見ている人が多かったので
シンガロングなんてとてもとても…
俺も煽るとかそういうの苦手だし…
と思ってたんだけど
俺らLUNKHEADをどうしていきたいんだろう?
どんなバンドにしていきたいんだろう?
と考えてた時に
楽な方楽な方に逃げてたら
きっとつまらんバンドになってしまうと思って
それで作ったのが僕らのうたってぇわけです。

当時、山下君がちょっとスライドギターにハマりだして
(スライドギターとは、スライドバーと呼ばれるチクワみたいなのを左手の中指とか薬指とかにはめてプワ〜ンとした音を出す奏法です。プルケリマとか月と手のひらとかハイライトも山下君スライド奏法使ってます。瓶の口のところを切って使っていたのが始まりで、ボトルネック奏法とも言われます。スライドバーの素材もガラス、陶器、金属といろいろあってそれぞれ音の感じが変わります。
山下君はエアロスミスのジョーペリーモデルの陶器のタイプを使っていましたが最近ではポイッと投げ捨てても割れないブラス素材のやつを使ってるみたいです。)
プルケリマのレコーディングの時に
ラップスチールっていう
お琴みたいに置いて弾く
スライドギター専用のギターを買って持ってきた。
僕らのうたの間奏はそのラップスチールで録ってたはず。
ラップスチールって扱いが難しいので(なんせお琴みたいに弾くもんで)
買ったばかりでそこまで難しいフレーズは弾けないから
結果、別に普通にギターで弾いても大差ないのでは…と思ったけど
新しいこと試したいのがギタリストのサガというものなのだナァ…

そういや、最近
というか10年以上まったく見かけないな
山下君のラップスチール
まあ、そういうこともあるよね

歌詞は最初もっとポジティブなことを歌ってたんだけど
ディレクターナベさんが
うーん…なんか違うんだよな…
なんかな…
と、モヤモヤとしたダメ出しをするので
腹が立って真逆の歌詞に書き直してきたら
これだよ!これ!
と大喜びしていた。
自分でも、やっぱこれだよな、と思った。
ナベさんありがとう。

だから変わり続けることはいつだって恐い
だけど変われないこともきっと同じくらい恐い

ってところに
シンガロングなんて…と思ってた自分が
この曲を作ろうと思った決意が現れていると思う。

うーん、いい詞だなあ。
青臭くて暗いけど
諦めてないんだよな。
前を向くから苦しいんだ。
進もうとするから苦しいんだ。
その苦しみは
君を肯定してるんだよ。

(Vo.G.小高芳太朗)