[vivo],  LUNKHEAD曲解説ブログ

密室 おだか

密室は、狂った朝の歌詞を書くきっかけになった
大阪の(神戸じゃなかった)ネグレクトの事件の
母親のことを思いながら歌詞を書いた。
彼女の苦しさに誰かが気付けてれば
彼女が誰かに助けを求められてれば
あんなことになるまで心が壊れることはなかったんじゃないか
と、思う。

この曲もわーっと歌詞を書いた。
というか、[vivo]の曲はほとんど全曲
淀むことなく歌詞を書いていったと思う。
言いたいことがたくさんあった。

曲はある日ぽろっとできた。
子供に買い与えたピグノーズのミニギターを居間に置いてて
結局まるで興味を示さなかったので
俺が居間で遊ぶ用のギターになってしまって
そのギターを弾きながらテレビを見てたら
頭の山下君が弾いてるリフが浮かんで
お!こりゃかっこいいな!
と、そしたらベースもドラムも俺のフレーズもいっぺんに頭に浮かんで
さらさらっとサビまでできちゃった。
こんなソリッドな曲なのに
奇しくも子供に買ったミニギターで真昼間にテレビ見ながらできたという
なんともな。
でもまあ、曲ができる時なんてそんなもんだったりする。。

で、デモを作った時から間奏のジャジーなイメージはあって
なんちゃってジャズドラムになんちゃってジャズベースを打ち込んで
俺のバッキングを当てて
でも山下君みたいなソロは弾けないので
山下パートだけあけて
メンバーに、ここはものすごいギターソロが入ります
って添えてデモを送った。
そしたら山下君はちゃんとものすごいギターソロを入れてくれた。
桜井さんと悟もなんちゃってデモからめちゃくちゃブラッシュアップしてきて
ヤヴァいことになっている。
密室の間奏はかっこいいなあ。
というか、曲としての完成度がめちゃくちゃ高くて
自分でもどうして俺にこの曲が作れたのかわからない。
ポピュラリティーがあるかどうかは置いといて
とにかくよくできてて
[vivo]を作ってたのは2010年の今頃なので
もうまる9年経つんだけど
2010年の自分に嫉妬してしまうくらい
お気に入りの曲です。

キメが多いし、俺にしては珍しく
俺がずっとハイポジにいるので
なかなか歌いながら弾きづらい。
テクニカルな意味でずっと演奏中は緊張感がある。

最初タイトルは「秘密」にしたかったんだけど
ロストインタイムにも秘密って曲あるしなあ、と思って
密室だとよりおぞましくなるなと
それで密室になった。

キーも高いし演奏も大変なんだけど
曲がかっこいいのでライブで演奏するのは好きです。
ただ残念なことにそんなに需要がない。
こんなにかっこいいのに。
まあ、歌詞が重たいからな。。