AT0M,  LUNKHEAD曲解説ブログ

何も怖くなどなかった おだか

龍がLUNKHEADを正式に脱退して
今の四人で最初に作ったのが何も怖くなどなかっただった。
(通称なにもこ)

なにもこは、もうなんていうか
完全にその時の俺らだよね。。
特にサビの歌詞は。

割と、それまであったようで
なかったようなサウンドメイクで
ゴリゴリのバッチバチに攻めている。

あと、多分それまでのLUNKHEADで一番テンポが早い。

あの時の俺らはやっぱり焦りと不安があった。
まあ、高校からの同級生で10年続けてきたバンドが
メンバー変わるんだからそりゃそうだろう。
龍はとにかくファンの信頼が厚かったから
龍がやめることになって
続けることを選んだ俺らが叩かれたりもした。
あの四人じゃないならLUNKHEADを名乗らないでほしい、とすら言われた。
いっそ解散するか、という話も当然のように出た。
動員も半分になった。
それでも俺らは続けることを選んだ。

なにもこは
そんな俺らの
不安も迷いも蹴散らしてしまえるような曲にしたかった。
そして俺ら自身を鼓舞して勇気づけるような曲に自然となった。

心から震えるような喜びが待っている目の前の暗闇

そんなものがあるのか。
でもそう信じて飛び込むしか
前に進む道はないじゃないか。

変な話だけど
桜井さんはきっと随分責任を感じてたと思う。
なんの責任か分からんけども
そんなものないけども。

一緒にやるって言ってくれて本当に良かった。
あの時桜井さんがもし
いや、そういうんじゃないんで
って言ってたら俺らどうなってたのだろうか。

そういう俺らの心情もあってか
とにかく塊感がすごい。
うおぉぉりゃぁぁああああ!!!!
ってこう、全員がものすごい熱量で攻めてくるように聴こえる。
始まりからしてパッションのハジケ方がヤヴァい。
これは、今録り直したらこの感じにはならないんだろうな。。

なんだろうな、だからあんまり楽しそうな感じには聴こえないんだよな。
必死すぎるというか。

曲としてはかなりシンプルな作りで
あんまり特筆することがないんだけど
イントロのリフがね
デモを作る時に、これ!っていうリフがない時は
一応、なんか適当に山下パートにフレーズを入れて送るんだけど
なにもこは結局山下君、デモで俺が適当に弾いたフレーズをほぼそのまま弾いてて
(全く一緒じゃなくちょっと変えて、俺ちゃんと考えたよ!風な雰囲気を出してくる時、ある)
それ、俺が適当に弾いたやつだからさ、と言うと
いろいろ考えたけど
やっぱ元のがいいのよ…元のが…
と言うのである。
なにもこに関しては
フレーズもなにも、メロディとして成立してすらいないようなラインで
このやろう、とその時は思ったけど
だんだん馴染んできちゃって結局これがベストなんじゃないか、と
俺も思うようになってしまった。

タイトルは
どこか地方からの帰りに
なぜか全員じゃなくて
俺とボビーと壮かな?
あれ新潟の帰りかな?
俺と壮の二人でアコースティック編成でイベントに呼ばれて
新潟にエモい二人組の女の子のファンがいて
その二人がイベントやるって言って
呼んでくれたんだけど
あの時、マイヘアとかも出てたんだよな。
マイヘアイズバッドってバンド名なのに
オシャレで全然バッドじゃないじゃん…と思った記憶。

その帰り道にいろいろ案を出し合って
ああでもないこうでもないと話し合った。
何も怖くなどなかった、ってタイトルだけど
歌詞はその後に
嘘だ、本当は怖かった
って続くのが、俺らっぽいなあと思う。
答え合わせっていうか。
怖いんかい!ていう。
そりゃま、怖いよ。
嘘だ、がいいのよね。嘘だ、生々しくて気にいっている。
嘘かい!ていう。

ライブでも結構勝負どころで演奏する曲だと思う。
曲を作った時のパッションが乗り移って
エモくなりすぎるきらいがあるので
ライブ終盤でしかできない感ある。

あと、最後の最後、終わり方のナンバーガール臭がすごい。