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鼻歌とサイドアウェイ

曲ができる時は
サビのメロディからできる時もあるし
リフからできる時もあるけど
どっちかというとリフからできる時の方が多いかもしれない。
鼻歌とサイドアウェイも、リフがまずできて
そのまま流れに身を任せるように
AメロBメロサビとできていった。
リフはなんか変なスケールで
ペンタトニックじゃないんだけど
なんだろうこれ
Dメジャースケールに対するサブドミナントのGメジャースケールなのかな?
リフの感じと全体的なリズムのデカさが
なんだかスタジアムロック感があって
ハードロック大好きなボビーが喜んじゃって喜んじゃって。
あと、サビでスネア4つになる曲もボビー大好きでそれもあいまって余計に。
(スネアってのはあの、大体みんなドラマーの膝と膝の間にある、いわゆる小太鼓です。太鼓の裏に波波の針金が張ってあって、それが太鼓を叩いた時に振動でシャラシャラっと裏面に当たることで、普通の太鼓だとトンとかドンってなるところがパンっていう抜けの良い、小気味良い音が鳴ります。誰のどんな曲を聴いても、一番耳に聞こえてくるのが、このスネアドラムの音です。)
そんでスタジアムロックと言えばカウベルとゲートリバーヴだろう!ってことで
龍はわざわざこの曲のためにカウベルを買った…笑
ゲートリバーヴってのは80年代スタジアムロック全盛期大流行したエフェクトで

っていう音に普通のリバーヴかけると
アアァァン…
ていう自然な余韻(体育館の中の残響みたいな)
なのに対してゲートリバーヴだと
アーッ!
みたいな感じかな。ざっくり言うと。
(ちなみにディレイってやつだと
ア ア ァ ァ 。 . .
みたいなイメージです。)
これをドラムのバスドラムとかスネアとかにかけちゃって、カウベル叩けばもうそれはそれは80’s感バリバリのなんちゃってスタジアムロック風になっちゃうのです。
めっちゃゲラゲラ笑いながらレコーディングしてた。
歌詞はアンニュイなのに。
歌詞といえば
鼻歌とサイドアウェイは龍が初めて歌詞を書いた曲で
曲自体が割とそういう風に楽しい感じに作っていったので
歌詞が書けたと見せてくれた時に
お、おお…
と、自分が書く詞を完全に棚に上げてちょっと心配してしまった。
なんでか、龍が歌詞を書いた曲は歌いやすい。
虹とか羽根とかトライデントとか
なんでだろう?フラットな気持ちで歌えるからかなあ?

あとこの曲、数少ない、というかほぼない
俺がギターソロを弾いてる曲でもある。
ギターソロ前半の2:26から2:40までが俺で
それ以降が山下君のギターソロ。
上手いのはもちろん山下君のが上手いんだけど
音色がやっぱ個性でるなー。
山下君の音は圧倒的に山下君という感じがする。
このギターソロ、ライブだとギターのポジションが低すぎて全然弾けない。
でもいいんだ。
ギターソロなんて心と顔で弾くもんなんだよ!

そしてあとなんといってもアウトロの終わり方
完全にサザンのマンピーのG★スポットである。
龍がこの世で最も敬愛するサザンのオマージュを、自分が歌詞を書いた曲ですることができて
龍はとても喜んでいた。

で、その後セッションが始まってフェイドアウトしていくのはミッシェルガンエレファントの真似したんだよな確か…どの曲か忘れた…

で、やっぱりボビーが
あーもうなんでこの曲カップリングにしちゃったんだろう〜!!
って悔しがってた。
仕方ないよそんなの。
何をカップリングにしたってそう思っちゃうんだ。
だって、俺、いい曲しかそもそもみんなに聴かせないし。

(Vo.G.小高芳太朗)