ENTRANCE 〜BEST OF LUNKHEAD age18-27〜,  LUNKHEAD曲解説ブログ,  アルバム,  影と煙草と僕と青

東京にて

東京にては
多分、2001年の春とかにできたはず。
横浜のclub24の楽屋で歌詞を書いていた記憶がある。
当時出ていた、お金を払えば誰でも出れる企画ライブだった。
人間、死んだら残るのは骨だけだ
という妙な死生観に囚われていた小高少年は
当時、やたらと骨という言葉を歌詞にした。
ナンバーガール、くるり、グレイプバイン、AIR等に影響されて、かっちょよいコードフォームに憧れていたので
よくわかりもしないで
リフとAメロは
素直にいくと
F#m7   DM7
の繰り返しなんだけど
ムダに
F#m7   DM7/A
になっているんだけど
きっと気付いた人は誰もいないだろう。
歌詞も案外意味がわからないんだけど
5回りぐらいしてなんかいい歌詞だなと思うようになった。
なんてったって
今からライブでやろうっていう曲の歌詞を
その直前の楽屋で書いてたのだ。
やっつけ感たるや尋常ならざる事この上なし。
なのになんだか妙にウケがよくて
結局生まれて初めてPVを撮ることになった曲は
この東京にてだった。
影と煙草と僕と青のレコーディング最終日の後
夜明けを狙って夜中にスタジオを出発して
千石原で専門学校の生徒さん達の卒業制作で撮ってもらった。
フレームアウトするので
ここから出ないでください
動かないでください
という
監督の言葉を律義に守りすぎて
カチカチになっている若かりしLUNKHEAD
新居浜から東京に出てきて
ボッコボコに打ちのめされて
新居浜を思いながら作った
初めての曲だったと思う。
メロディも言葉も
とても拙いけど
未だに、掘りたての大根みたいな
そんな曲だと思う。
時間が経てば経つほど
光景が鮮やかになるような
不思議な曲です。

(Vo.G 小高芳太朗)